どんな世界が見えてるの?「自閉症のうた」

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東田直樹さんの「自閉症のうた」を読みました。

自閉症で会話はできないけど、パソコンを使えば長い文章を書けるという東田さん。
珍しくて不思議な症例だなあと思って、気になっている作家さんです。

内容もデザインも読みやすい

代表作?の「自閉症の僕が跳びはねる理由」も読みましたが、比べると「自閉症のうた」は全体的にふわっと軽い印象でした。

前半はQ&A形式でひとつひとつの文章が短く、後半はフィクションである小説。
内容だけでなく、デザイン面でも余白をたっぷりとって、ところどころに可愛い飾り枠が描いてあったりして、さらっと読めるようになってます。

自閉症の人の見え方、感じ方

内容は、「自閉症者にとって世界がどんなふうに見えているか、感じているか」など。
小説もありますが、自閉症や、他人とのコミュニケーションがテーマになっています。

やっぱり独特な感じ方をするんだなあという部分もあり、共感する部分もあり。
自閉症者として」じゃなく、著者個人としての考え方もあるでしょうから、どこからどこまでが自閉症特有の感覚なのかはわかりませんが。

私は特に 雄大な自然を目の前にしたときに

永遠の命をあたえられたような気分

になるというのが「あっ、なんかわかる」と感じました。
(57ページより)

東田さんが書く自然の表現、好きなんですよね~~
光のきらきらする感じや、木や水の音や匂いを感じる文章から、本当に自然が好きなんだな~というのが伝わってきて。

表紙が可愛い

ところで、この本の表紙めっちゃ可愛くないですか。

自閉症の僕が跳びはねる理由」は、文庫版や海外翻訳版の表紙は良いんですけど、最初に出版されたバージョンはダサい…というか「いかにも福祉の本です!」という感じ。

この表紙じゃ、元から福祉に興味がある人しかたぶん読まない。
でも、普段は興味がない人にこそ読んで、障害への偏見とかなくしてほしいじゃないですか。

そう考えると「表紙がオシャレ」ってめちゃくちゃ大事だと思うんですよ。

私も東田さんの文章を読むまで、重度の自閉症の人は幼児並みの知能しかないと思ってたし…

手に取ってみて

あとこの本、手触りがすごく良いです。

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カバーの紙のざらざら感とか。

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電子書籍版も出てますが、どうせなら紙で読んでほしい装丁の本です。